
温泉寺の173段の石段下、いわゆる大門の部分に地蔵堂があります。そこのご本尊様は、通称「子守地蔵様」とよばれております。
昔々、飛騨川が氾濫したときに幼い子供と、そのお婆さんが水に流されて亡くなったことを哀れんで、当時の村人が子供の健やかな成長を願ってお祀りしたのが始まりと、伝わっております。
名前と由来の通り、子守地蔵様は幼い子供をしっかり抱いておられます。その子守地蔵様のお祭りを、近所の子供たちと行いました。温泉寺では、その子守地蔵様を大数珠で囲み、みんなで輪になって般若心経をお唱えしながら大数珠を回します。大数珠の上下に、「親玉」とよばれる大きな玉がありますが、それを自分の両親、ご先祖様と思い、親玉が回ってきたら静かに額に当てて、現在ある命と健康に感謝します。更に、これからの成長をお祈りします。
大数珠を回してお祈りする習慣は、京都・百万遍の知恩寺様の百万遍念仏に由来するのだと思いますが、現在でも京都市内の各町内にて行われている地蔵盆(子供のお祭り)の大数珠回しをヒントに、温泉寺では平成16年から始めています。
私は京都の妙心寺でお世話になっていたころ、地蔵盆に何度かお伺いさせてもらい、初めて子供たちが大数珠を回してお地蔵様のお祭りをする姿を目にしました。温泉寺へきてから子守地蔵様の存在を知り、子供行事の一環として始めてみました。
今年で6回目ということもあり、大数珠回しも随分板についてきました。しかも2ヶ月前の夏休みには、毎朝ラジオ体操を温泉寺でやりましたので、その後みんなで本堂にお参りし、毎朝般若心経をお唱えしましたから、今回の大数珠回しは全員が大きな声で般若心経をお唱えしながらできました。子供たちはすっかり般若心経を覚えてしまいました。子供たちの吸収力の高さ、柔軟性に驚きながら、やんちゃしながらも素直に大数珠親玉を額に当てる純粋な瞳に感激してしまいました。
大数珠の真ん中にお座りいただいた「子守地蔵様」、どうかこの子供たちがいつまでも、この純粋な気持ちを忘れませんように!!そして健康な体で育ってくれますように!!
「お祈りやお願い事より、感謝のお参りを!」
と、皆様にいつもはお勧めしている私ですが、この日だけは、ついついお祈り・お願い事をしてしまいました。でも、感謝あっての願い事だから、こういうのもいいでしょう。と、自分に言い聞かせています。

臨済宗妙心寺派・醫王霊山温泉寺
下呂温泉と共に歩んできたお寺の歴史について

温泉街を一望する高台に位置する温泉寺の境内
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下呂温泉 醫王霊山 温泉寺
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