温泉寺家紋
新年の梅三輪

皆さま、あけましておめでとうございます。

相変わらずノラリクラリの茶話にお付き合いいただき、御礼申し上げます。

今年も1年、宜しくお願い致します。

さて、温泉寺の年越しですが、毎年「除夜の鐘・元旦修正会」という法要を営んでおります。参拝者には自由に除夜の鐘をついていただき、本堂で自由にお参りされたのち、お1人お1人にお屠蘇を振る舞い、新年のご挨拶をして記念品(干支色紙など)をお渡ししています。おかげ様で近年、この初詣の参拝者の数が急増しています。今年は除夜の鐘が300発以上、下呂の街に鳴り響きました。

そうした中、住職は本堂はじめ諸堂にて1年間の国家平安、五穀豊穣、参拝者の健康安全を祈願しています。境内には当然スタッフの方たちが火を焚いたり、参拝者の誘導、足元注意を呼び掛けて下さっています。寒い中本当にありがたいです。

ところが、どうしても毎年毎年今一つ解決に至らない懸案事項があるんです。それは本堂でのご挨拶、お屠蘇振舞をして下さる方がいないのです。何とか毎年私の家族の者と、男性スタッフの方とでやってきましたが、やはり1年で一番おめでたいご挨拶、1番おめでたい縁起物をいただくのに、女性からいただいたほうがありがたいとの要望が強く、解決に至っておりませんでした。頼めばいくらでもお手伝いいただける方があるのですが、それも年越しという大事な家族行事を枉げていただくことになりますから、なかなか声をかけることができません。

いろいろ悩んでおりましたら、近所の女の子が手を挙げてくれました。現在大学生で遠方にお住まいですが、必ず除夜の鐘つきに毎年来てくれる子です。よく聞いてみましたら、今年成人式を迎えるらしく、同級生の友達を何人かつれてお手伝いしていただけることになりました。

こうして本堂には新成人の女の子が3人並び、おめでたい雰囲気が倍増し、寒さも半減致しました。

江戸時代の大俳聖・松尾芭蕉の門下で、俳諧師の服部嵐雪に

梅一輪  一輪ほどの  あたたかさ

という句があります。梅の花一輪ごとに暖かい春がやってくる、春が待ち遠しいという意味になろうかと思います。

温泉寺にとりましては、元旦のお手伝いをしてくれた新成人3人の女の子がまさしく梅三輪でありました。極寒の中での除夜の鐘・元旦修正会でしたが、その中で本当に温かい初春を感じました。

新成人としての第1歩を、温泉寺でのお手伝いから始めて下さったことに、住職として本当に感激致しましたし、みんなが喜びました。本当にありがとうございました。この3人様にどうか幸あらんことを念じてやみません。



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